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rambling about...

とりとめもなく、日常のひとこまを綴る写真雑記


by viewfrom

Glenn Gould Gatheringライブ


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昨日12/17(日)草月ホールにてGlenn Gould Gatheringライブの最終公演を観てきました。

これはグレン・グールドの生誕85周年とカナダの建国150周年を記念して行われるGlenn Gould Gatheringという坂本龍一さんがキュレーションする催しの一部。と言っても、あんまりよくわからないですよね(笑)私も何のライブなのか、そもそもいったいなんなのか、よくわからず、チケットも売り切れギリギリくらいの時に取りました。そのため、15日から3日間計5回あった公演を選ぶ選択肢もなく、席も3階席でした。ただ、会場の狭さ、座席配置からして、こんな感じで結果案外いい感じでした。上方から蓋を取り外したピアノが見えるので、途中ピアノの弦を棒で叩いたり30センチ定規のようなもので擦ったりする様子や、アルヴァ・ノトが映像をタブレットのようなもので操る様子がよくわかりました。

出演は、アルヴァ・ノト+Nilo / クリスチャン・フェネス / フランチェスコ・トリスターノ / 坂本龍一
アルヴァ・ノトとクリスチャン・フェネスは坂本さんとこれまでもアルバムを一緒に制作していて聴いてもいましたが、フランチェスコ・トリスターノ(Francesco Tristano Schlimé)さんは全く存じ上げませんでした。ルクセンブルク出身の注目若手ピアニストらしく、イケメン!クラシック音楽に加えてテクノの曲などもピアノでやるらしい。確かにうまいし、後半のパートでひとりクラシックらしく演奏した時と、最後に全員でたぶん「Coda for Glenn」という曲をセッションした時の雰囲気がガラリと変わったのには驚きました。

演奏の趣旨は、Glenn Gouldをリモデルする、ということなのですが、グールド自身はピアニストだし正直いまひとつよくわからなかったです。グールドといえばバッハなのかな?途中バッハの曲も演奏されました。あんまり詳しくないので書けません(笑)。あ、冒頭坂本さんがひとりで演奏した時の3曲めだったかが、教授の敬愛するというタルコフスキーの映画「惑星ソラリス」の中で印象的に使われているバッハの「主イエス・キリストよ、 われ汝に呼ばわる」(BWV639 )で、その曲が始まった時には鳥肌が立ちました。前回の記事で坂本さんの「async」ができるまでを追ったドキュメンタリー映画「CODA」を観に行ったことを書きましたが、実はそのせいで「惑星ソラリス」が気になって気になって、ついにブルーレイをポチって観てしまったのでこの曲はすぐわかりましたよ(笑)ツイッターなどで検索すると、日によって演奏された曲が少し違っていたようです(偽情報だったらごめんなさい)。InstagramやTwitterの@gggtokyo2017アカウントでは色々なシーンが(たまに動画でも)アップされています。

会場の草月会館ではコンサートの他にもトークセッションやサウンドインスタレーション、隣のカナダ大使館ではグールドに関連する映画上映なども行われたようです。それらは今回全く見ることができませんでした。詳しくはこの企画の公式サイトをご覧ください。いちばん上の写真はチラシとリーフレットですが、リーフレットにもこのサイトに書いてあるようなことが載っていました。

坂本さんの演奏を生で聴くのはほんとうに久しぶり。ご自身が癌を発病される以前は毎年のように年末にピアノコンサートがありよく出かけていました。今回は会場の規模こそ同じようですが、全く趣の違うものでした。そういえば、今回は終始言葉を発することがありませんでしたね。アンコールもなし。

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途中寄り道した表参道は、今年も同じようにクリスマスイルミネーションでキラキラしていました。では、ちょっと早いですが、みなさまよい年末年始をお過ごしください。






Commented by わお at 2017-12-19 18:23 x
グールド自体がバッハという素材をリモデルしたようなものですし,更に言えば,そのバッハによる「音楽」という芸術もまた,「宗教」という目に見えないもの,耳に聞こえない「素材」を,耳で聞こえるよう具現化,リモデルしたものとも言えますね。

リモデル(解釈と言ってもいいかも)に耐えうる素材の強さと,そして素材に対する敬意,さらにリモデルする者の思い。この3つがそろっていないと,リモデルではなく,単なるリミックス,評論ではなく雑文,創作物ではなく加工品に成り下がるような気がします。

逆に,バッハ=グールド=教授というリモデルの循環は,素材に新たな価値と息吹を吹き込むものと思います。
麗子さんの写真にも,同じことを感じますよ!(^^)

私は,最近,ギドン・クレーメルという,繊細にして骨太,技巧的にして歌心にあふれ,そしてクールにしてロマンティック,さらにコクがあるのにキレもある(→大絶賛!)ヴァイオリニストに凝っているのですが(グールド自身が「クレーメルとは,音楽に対する向き合い方が似ている気がする」と言っています),彼が弾くバッハのこの曲にも,同じことを感じます。

やっぱ,バッハってすごいですね!
私の某マイミクさんは「バッハは何にでも親和するけれど,何にも染まらない」と言っていました。

毎年,この時期は,教授のピアノソロコンサート”Playing the Piano”シリーズを聞くのが恒例でした。
随分冬らしくなってきましたね。
麗子さんも,風邪などお召しにならぬよう(^^)
Commented by わお at 2017-12-19 18:26 x
↓バッハ「無伴奏シャコンヌ」
https://www.youtube.com/watch?v=00GcQVveMnQ
Commented by viewfrom at 2017-12-20 17:58
わおさん、こんばんは。
年末恒例だった坂本さんの”Playing the Piano”シリーズではありませんでしたが、新鮮で楽しめましたよ。
何よりも、病気を克服してまた戻ってきてくれたことがありがたいです。

なるほど、リモデルとはそのように考えればよいのですね。
あいにくバッハもグールドもほとんど詳しくないので、
リモデルされたものを聞いたり見たりしても、
それがリモデルとしてどのように素晴らしいかということがわからないですね。

ギドンクレメール、昔何か一枚持っていた気がしましたが、忘れました…
バッハにしろなんにしろ、こうやって何かを文章にしてみようとすると、知識のなさ教養のなさで薄っぺらい感想文にしかならず、お恥ずかしい限りです。
無伴奏シャコンヌのリンクもありがとうございます。
by viewfrom | 2017-12-18 17:53 | skmt | Comments(3)