ブログトップ

rambling about...

とりとめもなく、日常のひとこまを綴る写真雑記


by viewfrom
プロフィールを見る
画像一覧

草間彌生展「我が永遠の魂」

a0021735_22461056.jpg
 今日3月22日は草間彌生さんの88歳の誕生日とのこと。せっかくなので、もう行ったのだいぶ前ですが、国立新美術館の、草間彌生展「我が永遠の魂」の感想文を。近年の大型作品のシリーズ「わが永遠の魂」の部屋など、撮影可の場所もいくつかあったのでブログにしやすいですね(笑)その部屋は、色の洪水、まさに草間さんのエネルギーが爆発していました。

 草間彌生さんは強迫観念の強い作品だらけで、実はそれほど好きというわけではありませんが、水玉や南瓜のモチーフは一見して草間さんとわかるアイコンで惹きつけられるし、この年齢にしていまだ衰えることのない制作意欲にも感じ入ります。数年前にNHKだかで、取り憑かれるように描き続ける制作風景のドキュメンタリーをやっていましたが、売れなければ芸術は意味がない、というようなことをおっしゃっていて、その言葉にリアリティーを感じました。

 とはいえ、草間さんが絵を描き始めたのは、少女時代からの幻覚幻聴から逃れる為ということですから、最初から今のように、世界中から欲しがられる芸術家になるために始めたわけではなさそうです。今回の展示では、今まで見たことのない初期の作品も多数見ることができました。当時から既にドットや網あみのモチーフが見てとれますが、明るい色で溢れている最近の絵とは違い、正直言って底なしに陰鬱な絵がほとんどです。本当に苦しみながら描き、描くことで救われていたのだろうな、という絵でした。

 1957年に渡米し、最初は貧しい中で苦労しながら絵を描いていたようですが、次第に前衛の女王と呼ばれるようになったということ。ハプニングと称されるパフォーマンスの映像作品や細江英公さんが撮られた、当時の草間さんの着物姿でNYの街を歩くパフォーマンスの写真のスライドも見ることができました。

 無限の鏡の間は、撮影禁止でしたが、全面鏡張りの暗い中に色とりどりの小さな光が鏡に映り、どこからどこまでが本物でどれが虚像かクラクラする素晴らしい空間でした。網や水玉のモチーフにも通じる無限の反復と増殖を表現するものとして鏡という素材が選ばれているようです。

a0021735_22460967.jpg
a0021735_22460991.jpg
(会場の入口前には入場者が白い部屋に丸いシールを思い思いに貼っていけるオブリタレーションルームという参加型のインスタレーションもあります。きっと今は、白地も見えないくらいに埋め尽くされていることでしょう)

a0021735_22460905.jpg
a0021735_22460936.jpg
a0021735_22461097.jpg
(外にも作品が。上から「南瓜」、ステンレス製のボールが並んだ「ナルシスの庭」、美術館前の木々に布を巻いた「木に登った水玉2017」)


 稀代の天才芸術家といわれる草間彌生さんの最大規模の展示とあって、私が行ったまだ開催して間もない2月27日ですら大混雑。グッズ売り場のレジ待ち列もその日ですら30分待ちでした。彌生ちゃんストラップまであって、グッズもものすごいバリエーション。今は発券にも待ち時間が20分ほどあることもあるようです。私の感想文だけではうまく伝わりませんが、そんなに好きじゃない人でも行ってみる価値十分ありな展覧会でした。



[PR]
Commented by わお at 2017-03-23 20:05 x
私は連休中,東山魁夷の唐招提寺障壁画展に行きました。展示室の壁一面を覆い尽くす巨大な海。淡くも鮮やかでもある東山ブルーの大海原を前に,この絵を「欲しい」ではなく,ただ絵の中に入りたい,絵と一つになりたいと思いました。閉館時間まで過ごし,客が一人二人と帰り出し,絵と私を遮る者が何も無くなったその一瞬,絵は私だけの物となった気がしました。作品の中に飛び込みたくなる感じ,草間彌生の作品からも同じ印象を受けます。
Commented by viewfrom at 2017-03-24 18:39
わおさん、こんにちは。 
東山魁夷の唐招提寺障壁画展、サイトを検索してみたら、
普段目にする大きさの絵とは違い、それこそ包み込まれるような大迫力というか、
まさにその世界に入り込めそうな感じです。
贅沢な空間を体験されましたね。
有名な作家の美術展を都心でだと、
作品に浸るどころか人の頭見るだけの場合もありますね(苦笑)
by viewfrom | 2017-03-22 23:07 | アート | Comments(2)