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とりとめもなく、日常のひとこまを綴る写真雑記


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リニューアルしたMOA美術館へ

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 6日月曜に、約11か月の改修工事を終えて前日にリニューアルオープンしたばかりのMOA美術館に行ってきました。リニューアル記念名品展+杉本博司「海景 ̶ ATAMI」展です。
 
 ここは20年以上も前に一度同僚たちと行ったことがあったような記憶がうっすらありますが、それ以後は、遠いし某宗教団体関連ということもあり、あまり積極的に行こうという気持ちが起こりませんでした。今回のリニューアルは、展示スペースを始めエントランスやロビーなどの空間設計を、現代美術作家・杉本博司さんと建築家・榊田倫之さんが主宰する「新素材研究所」が手がけたとのこと。内覧会で一足先に観た有名なブロガーさんや評論家さんなどが絶賛しておられるので、これはぜひ建物自体も見てみたいと思い出かけました。

 熱海の山の上に建っているので、入口からなが〜いなが〜いエスカレーターを乗り継いで昇った先の円形ホールには、ヒーリングミュージック的なものが流れる中、世界的万華鏡作家依田満・百合子夫妻の一期一会の万華鏡映像が投影されていて、なにかあちらの世界に引き込まれそうな感じ(笑)。これだけでもつかみはオッケ!という見応え。インスタグラムの方に動画アップしておきました。あ、ちなみにこれだけでなく、なんと収蔵作品の撮影も可能なのです!国宝も撮り放題です。太っ腹だね!(諸注意はご確認ください)

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 正面玄関の重厚な漆塗りの扉を通りメインロビーへ入ると、そこには相模灘を見下ろす絶景が。天気のいい日はとても気持ちのいい空間です。さりげなくベンチの足が、杉本さんが再建した直島護王神社の階段を思わせるガラスです。

 趣のある敷き瓦の長いアプローチから料亭の玄関の扉のような自動扉(木曽檜製らしい)を抜けていざ仄暗い展示室へ。噂通りの息を飲む素晴らしさ。ガラスの映り込みが本当になくて、展示物がとても見やすい。ガラスが感じられないので前のめりにもっと近づこうとした人たちが鼻ぶつける事案多数(笑)。これは展示ケースの反対側に黒漆喰の壁を作って他のものが映り込まないようにしてあるためのようです。ガラス自体やライティングにも相当な工夫がなされているのでは。それから今思うと、全体的にそれぞれの展示室の内部が壁で迷路のようになっているのも、全ての展示ケースが向かい合わないようにしてあるからなのでしょうね。

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(国宝 古筆手鑑「翰墨城」)
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(ケースの目の前に立ってもこの映り込みのなさ!)
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(国宝 野々村仁清「色絵藤花文茶壺」を展示する個室は四方から鑑賞できる)

 ケースの中の床?もそれぞれに工夫があり、屋久杉や畳などが使われています。しかも作品を守る免震装置内蔵というから驚き。畳は、作品保護のためにい草は文化庁からNGが出て代わりに紙を使っているということを某美術評論家さんがツイートしていたのですが、すごいですね、本物の畳にしか見えませんでしたよ。杉本さんによる解説はこちら


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(なんと「月下紅白梅図」は露出展示!)
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(ちょっと違うけど同じ箇所を光琳と杉本で見比べ)


 さてさて、入れ物の素晴らしさばかり書いてしまいましたが、展示物も見所いっぱいでしたよ。今回はここが持っている国宝3つ全部見られるうえに、展示場所は離れていたけれど、尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」と杉本博司の「月下紅白梅図」が一緒に見られる贅沢。「月下紅白梅図」は2015年に開催された「尾形光琳300年忌記念特別展 光琳アート 光琳と現代美術」のために、杉本さんが「紅白梅図屏風」を撮影し、新たに制作した作品だそうです。いつだったかテレビでその制作風景をやっていて、一度観てみたいと思っていたので感無量です。

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 杉本博司さんは、2005年の森美術館で開催された「時間の終わり」展を観たのが初めて。昨年は東京都写真美術館リニューアルのこけら落としとなった「ロスト・ヒューマン」展も観に行きました。その両方でも京都三十三間堂の千手観音の撮影を元にした作品を観ることができましたが、ここでは映像作品「加速する仏」が観られます。海景シリーズからは、ここ熱海で撮られたものが。


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 遠いので何度も行きたいかどうかと問われると、展示物次第のところもありますが、少なくとも一度は足を運ぶ価値ありです。お庭もあり眺めもよく、食事をしたりできる場所もいくつかあるし、熱海にもし行くことがあればぜひ寄りたいところですね。秋には杉本さんの手がける美術館、江之浦測候所が小田原に開館するそうで、こちらもどんなものか楽しみです。




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Commented by わお at 2017-02-09 22:47 x
ここはいつか行ってみたいと思っていた美術館です。麗子さんの写真は,まるで美術館のオフィシャル・サイトを見ているかのようですね。所蔵作品が撮り放題,国宝もまるで麗子さんのいいモデルになっているかのようです!(^^)!
Commented by viewfrom at 2017-02-11 15:07
わおさん、こんにちは。
わおさんもここは注目されていたのですね。
そちらからだとほんとに旅行がてらという感じになるでしょうが、
かえってゆっくりできていいかもしれませんね。
紅白梅図屏風はこの梅の期間だけとのことですので、
ぜひ機会があればお出かけください。
by viewfrom | 2017-02-09 19:07 | アート | Comments(2)